ニッケイ新聞 2013年9月4日
2014年1月からの最低賃金は、現在の678レから722・90レと6・6%引き上げられる見込みだと3日付フォーリャ紙が報じた。 ただし、この数字はあくまで概算。2012年からの経済成長の鈍化、高いインフレの影響は免れず、現政権での実質的な最賃の伸びとしては、1994年のレアルプラン制定以降では最低の数字となった。
最低賃金の実質的な利益率(最低賃金の調整率から消費者物価指数の変動率を差し引いた率)は、ルーラ政権では二期8年(2003—10)を通じて53・5%(年平均5・5%)、同じくカルドーゾ政権(1995—02)では44・5%(年平均4・7%)の伸びを実現した。
ジウマ政権では2012年の9・2%が最高だったが、任期全体の4年を通じては11・9%(年平均2・8%)となる見込みで、政権発足時に大統領が掲げた「4年で最低賃金による購買力を2倍にする」という公約には到底及ばない結果に終わりそうだ。
最低賃金は、レアルプラン実施年の1994年は70レだったのが翌年には100レ、99年には136レと伸び、03〜8年の5年で240レから415レと72・9%の伸び、さらに08〜13年にかけては415レから678レと63・3%の伸びを記録している。