ニッケイ新聞 2013年9月5日
サンパウロ州内陸部オランブラで、8月29日〜9月29日の週末(金〜日)に32回目となる花の展示会「EXPOFLORA」が開催されている。同展は「花のファッションウィーク」としても知られ、来場者は30万人が見込まれている。
ブラジルは350種の植物、3千を超す変種が栽培されており、同展示会では1千以上の変種を展示。サッカーのワールドカップ(W杯)を来年に控えた今年のメインカラーは黄色と緑。緑系の花を咲かす蘭などの花や、国旗の色を念頭に置いたフラワーアレンジなどが来場者の目を奪う。
2012年のブラジルでの花の販売額は前年比12%伸び、今年の売上は50億レアルに達する見込みだ。国内の花の生産者は7800軒、約200万人の雇用を生み出している。零細・小企業支援サービス機関(Sebrae)によると、全国の花の販売所は2万2千カ所に及び、卸市場は60カ所、卸売り業者の数も600社に上る。
花を巡る市場は2006年頃から拡張し始めたが、国民一人当たりの花の購買額は年23レアル程度。年140レアルに及ぶヨーロッパなどと比べると、まだまだ拡張するゆとりがある。
14年のW杯や選挙、16年のオリンピックなど、大きな行事があると人々の目は行事に向かい勝ち。インフレ昂進などで購買力も落ちているといわれる中で売上を伸ばすための工夫が、黄色や緑の花の開発や販売強化で、遺伝子操作で花が白くて葉が緑と黄色という植物や、緑、青、黄色などを併せ持つバラなどを開発。オランダのチームカラーであるオレンジのハイビスカスなども、来場者の目を楽しませてくれている。
オランダのダンスやオランダとブラジルの郷土料理、花の即売会に観光ツアーなど、プログラムも盛り沢山だ。開場時間は9〜19時。土曜日の17時からはハッピー・アワーもある。詳しくは公式サイトwww.expoflora.com.brで。(4日付エスタード・デ・サンパウロ紙より)