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フォーゴ・デ・ション=米国への進出に拍車=3店舗増設し上場も見込む

ニッケイ新聞 2013年9月10日

 1979年にリオ・グランデ・ド・スル州で産声を上げたシュラスコ店のフォーゴ・デ・ション(Fogo de Chao)が今年も2500万ドルをかけて、サンパウロ市に1店舗、米国に3店舗の計4店舗を増設する計画を進めている。
 リオ・グランデ・ド・スルはガウッショと呼ばれる牛飼いで知られ、地元産の牛肉を使ったシュラスコは伝統の味の一つだ。フォーゴ・デ・ションは高級感のあるシュラスコ店として知られ、サンパウロ市にある三つの店もグルメ情報などには必ずといっていいほど顔を出す。1990年代からは国際舞台に乗り出している。
 今年の投資は国際化を更に推進するためで、11月末に開設予定のサンパウロ市ジャルジン区アウグスタ街の1店舗以外は、米国に3店舗開設という気の入れようだ。
 米国の店舗開設予定地は、カリフォルニア州サンディエゴとイリノイ州ローズモント、ニューヨークの3店舗。ニューヨーク店は12月にマンハッタンの53番街で5番街と6番街の間に開設される予定だ。
 フォーゴ・デ・ションでは2015年にニューヨーク株式上場という目標も掲げており、それによって得た資金で更に二つの国に進出する予定だという。同社では昨年8月に5年単位の投資計画を打ち出しており、ブラジルでは毎年1〜2店、米国では毎年3〜4店を開設していく意向だ。
 ジャンジール・ダウベルト社長によれば、ブラジル人の顧客一人が払う金額は59ドルだが、米国人は86ドル、電気代や家賃なども米国の方が安いため、商売のチャンスは米国の方がずっと大きいという。昨年の売上2億500万ドル中、72%は米国、残る28%がブラジル国内からのものだった。今年末時点での店舗数は、ブラジル国内が9なのに対し、米国内は22になるという。(9日付エスタード・デ・サンパウロ紙より)