ニッケイ新聞 2013年9月10日
アイルランドなどへの留学を夢見て準備を進めていた学生ら400人余りが、斡旋会社の閉鎖で途方に暮れていると7日付エスタード、フォーリャ両紙が報じた。
問題の会社は、ミナス州出身のマルシオ・シャヴェス氏がアイルランドのダブリンで経営していたBFAインテルカンビオスで、アイルランドに留学予定だった410人とそれ以外の国への留学予定者22人が、出発もままならない状況に置かれた。既に現地で学んでいる学生達の間でも、勉学が続けられるか否かの不安が広がっている。
2006年創設のBFA社は5日、ダブリンの本社従業員30人に対し、何の説明もなく倒産を宣告。突然職を失った従業員や、留学生、留学する予定で旅費などを払い込んでいた人々が警察に駆け込んだが、正式な倒産宣告がなされるまでは待機するよう説得されて、引き下がった。
営業担当ディレクターのダニエル・オリヴェイラ氏によれば、社主のマルシオ氏はスペインにいるが、欧州経済危機や最近の為替変動などで生じた赤字は500万レアルに達し、従業員給与や留学生が在籍している学校や支援者に払う金、積立を行っていた留学予定者に返す金もないという。
同社を通してアイルランドに渡った留学生は今年だけで670人。昨年までに同国に渡り、今も滞在中の留学生の数は把握できていない。留学予定者は数千レアルを支払い済みというケースが大半で、仕事を辞めて準備中だった人もいる。
オリヴェイラ氏はアイルランド国内の学校と連絡を取り、ブラジル人学生が学びを継続できる状況か否かなどを調査した後に、留学生や留学予定者と連絡を取るというが、給与その他の金を受け取るのは困難と見ている。
6日付G1サイトによると、ダブリンの本社やサンパウロ市、クリチバ(パラナ州)、ヴィットリア(エスピリトサント州)の事務所に電話をしてみたが、経営陣と話をする事は出来なかったという。