ニッケイ新聞 2013年9月10日
女性の力で日本再興を目指す「日本女性の会」(小野田町枝会長)が6日、当地支部「ブラジル女性の会」を発足した。サンパウロ市文協で発足式が開かれ、日本本部から訪れた志摩淑子代表委員や荒木栄子事務局長をはじめ42人が出席した。ブラジル日本会議の傘下団体となる。初代会長には松柏・大志万学院の川村真倫子校長が就任した。
「日本女性の会」は日本最大の保守団体「日本会議」の女性組織で、「日本的な家庭を築く」「子どもの豊かな感性を育む学校づくり」「国や社会に尽くす女性の力を集める」を3大スローガンに、国民運動、勉強会、選挙活動などを行っている。現在、全国43都道府県に支部がある。会員数約3千人。
小野田会長は、南麻州で「小野田牧場」を経営していた小野田寛郎元少尉の妻で、「第二の故郷ブラジルに女性の会を発足したい」が長年の夢だったという。
今回は体調を崩し泣く泣く出席を見送ったが、「誇り高い国づくりに一番大事なものは教育。その先頭に立つのは、躾の原点・家庭を守る母親だ。海外初のブラジル支部と手を携えていきたい」とのメッセージを送った。
小野田会長から初代会長を頼まれた川村さんは、「1年間で会の性格づくりをし、後は若い人にバトンタッチする」との条件で引き受けた。よりよいブラジルの国づくりをめざし、会員とともに当地の事情に合わせた方針を作っていくという。「老いも若きも集まって、定期的に勉強する会でありたい。ブラジル各地に支部やグループも作り、ポ語しか話せない人にも大きく門戸を開きたい」と希望を述べた。会員は、日・非日系を問わず募る。
ブラジル日本会議の小森広会長は会の発足を喜び、「教育者としての経験を生かし、ブラジル社会に貢献する子どもを育ててほしい」と川村会長にエールを送った。