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ソロカバ最古の性玩具店=女主人は元福音派信者=離婚後は子供や孫の助け借り

ニッケイ新聞 2013年9月11日

 サンパウロ州内陸部のソロカバで最も古い性玩具(アダルトグッズ)店の女主人のイヴァニ・ペレイラさんは、現在68歳の元福音派信者だ。
 創業20年といえば、「アダルトグッズの店ってその頃からあったの」と訊かれそうだが、性や性玩具の事を口にすれば周囲から白い目で見られていた頃、ランショネッテ(軽食店)を辞めて性玩具店を開くと言い出したのは離婚した元主人。その当時のソロカバの町には同種の店は一軒もなく、散々陳情してやっと開店にこぎつけた。
 その頃は教会にも通っていたイヴァニさんにとり、店の切り盛りは偏見や恥辱心との戦いで、売春斡旋を行っていると考える人さえいたという。
 だが、開店後に離婚も経験したイヴァニさんが教会に行かなくなったのは、性玩具という異色の商品を扱っていたためではなく、ごく単純に時間がなくなったせい。現在は福音派の客も増え、教会に通う夫婦も夜の生活を楽しんでいるという。
 第3者からの偏見や批判の声を浴びて苦しんだイヴァニさんだが、もう一つ別の苦労は店を切り盛りしながらの子育て。イヴァニさんの子育ての基本は対話で、3人の子供達は母親が性玩具店を経営している事を恥ずかしく思ったりするどころか、面白いとさえ思っていたという。
 現在は性や性玩具に対しても開店当初よりずっと開放的になり、率直に使い心地などを聞いてくる客や、いくつかの商品を自宅まで持ってきてくれと頼む人もいる。3人の子供と2人の孫も店を手伝っており、息子の一人は、自分の娘と同年齢の若い女性客が恥ずかしそうに入ってきた時も、娘に対して話すようにフランクかつ真剣に対応しているという。(6日付グローボ局サイトより)