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ニッケイ新聞 2013年9月11日

 「剣舞の哲学を若者に理解させるのは難しい」と祥こう流のマルセロ楓さん。彼が教える生徒は皆30歳以下の若者ばかりだが、「人生は楽しむだけのものじゃない。尊厳、規律、専心が、人生の全ての面になければ」と熱心に指導をしているようだ。「正しくあることを教えるのが日本の芸術。だから完成はない」と、日本人よりも日本人らしいほどのマルセロさん。一世役員たちの期待を背負って普及にはげむ。
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 静岡県は、定期的に県の総合情報誌「ふじのくに」を編集部に送ってくれている。これまでは封筒に入ったものが届けられていたのだが、先日到着したのは、2100円分の切手が貼り付けられたしっかりとしたダンボール箱だった。「何を送ってくれたんだろう?」と、開封するといつも通りの「ふじのくに」一冊のみ。しばし腕を組んで理由を考えていたのだが、静岡出身の編集部員が「故郷の空気を送ってくれたんじゃないかな?」ということで一件落着。
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 浜松を拠点に活動する在日日系人団体「マイノリティー・ユース・ジャパン」のサイトによれば、名古屋入管は先月23日、2009年に日本政府が実施した帰国支援制度を利用して4年前に帰伯したカシワバラ・アリネさん(21、四世)に対し、在留資格を認定した。5月末に認可が下りたフテンマ・ジュリアネさんに続いて2人目。フテンマさんと同様、帰伯後に同制度を利用せず帰国した男性と結婚しており、再訪日を希望していた。