急成長のムンド・ヴェルデ=経営刷新で50店舗増設へ
ニッケイ新聞 2013年9月18日
2009年にAxxonグループや金融機関の元役員らが買収した自然食品専門店のムンド・ヴェルデが、経営刷新で急成長。2013年だけで50店舗を新設、レストランの数も増やすと意気盛んだ。
ムンド・ヴェルデの買収は、複数の機関投資家や個人投資家から集めた資金を事業会社や金融機関に投資する一方で、その企業の経営にも深く関与し、「企業価値を高めた後に売却」する方法で高い内部収益率を獲得する、〃プライベート・エクイティ・ファンド〃の典型例だ。
社長のセルジオ・ボカユヴァ氏は、シティバンクやガランチア、モダルといった銀行の経営の第一線で活躍してきた人物で、同社の顧客は、ムンド・ヴェルデという看板を信頼して来ており、売られている商品がどこのメーカーの品かはほとんど気にしていない事を確認すると、商品を発注する会社の全面的な見直しと共に、独自ブランドのムンド・ヴェルデ・セレソン(セレクション)の開発、拡充などに本腰を入れた。
商品棚に置く商品の仕入先を半数に減らし、自社ブランド商品を増やすという方針は経営刷新の一部で、昨年末から生産が本格化した自社ブランド商品は75種に増加。自社ブランド商品は5年以内に600種類に増やすつもりだという。
それと並行して進めているのは年内に50店舗新設という目標達成のための準備。迅速に出来て健康にも良いメニューを揃えたレストランVerdanaも、現在の5店舗を5年以内に120店舗に増やす意向だ。
同社では経営上のシステムを統一する事で、店舗毎に商談をまとめていたために生じていた余分な経費を削減。発注先の選別というアイデアもこの過程の中で出て来たものだ。
今年の目標は270店舗で売上3億500万レアル。5年後の売上目標は10億レアルで、店舗数も10年以内に700店舗増やす意向だ。(16日付エスタード・デ・サンパウロ紙より)