ニッケイ新聞 2013年9月18日
同性愛差別で知られる下院人権委員会のマルコ・フェリシアーノ委員長が主催する福音派の集会で、女性同士がキスを交わす抗議行動が行われ、同委員長が逮捕を命じた。17日付伯字紙が報じている。
この集会は15日にサンパウロ州サンセバスチャンの海岸近くで行われていたが、その集会中、女学生で同性愛者のユンカ・ミフラさん(20)とジョアナ・パリャーレスさん(18)が、フェリシアーノ氏への抗議としてキスをした。
フェリシアーノ氏は2人に退場を命じ、市の警備隊に2人を捕まえるよう命じた。警備隊は刑法208条の「宗教行事への妨害行為」を適用し、2人に手錠をかけた上、警察署に連行した。2人は警備隊ともみあいとなり、ジョアナさんは胸と足にあざを負った。2人は警備隊から暴行を受けたと主張している。
フェリシアーノ氏は2人の退場後に「子犬が吠えているだけだから無視しろ」と発言、翌日もツイッターでも批判した。
ユンカさんとジョアナさんは「同性愛が普通のことだと伝えたかった」と抗議行動に後悔の念を見せず、「また抗議する」と語っている。