メロ判事=「世論には左右されない」=メンサロンは再審理へ=国民は怒り抗議デモも=新報告官は「反対派」判事
ニッケイ新聞 2013年9月20日
【既報関連】メンサロン事件の上告裁判は、18日に行われたセウソ・デ・メロ最高裁判事の投票により、昨年の裁判で判事投票が5対4になっていた罪状を持つ12人の被告の再審理が行われることが決まった。再審理は2014年から始まる見込みで、ルイス・フックス判事が報告官をつとめる。19日付伯字紙が報じている。
「ブラジル政界を揺るがした最大の汚職事件」と騒がれてから8年にして、メンサロン裁判が終了するのか。あるいは再審理に持ち越すのか。18日のブラジルメディアはみな、生中継で最高裁での模様を伝え続けた。先週行われた「12人の被告の再審理を行うか」の判事投票の結果は5対5、最後の決断はメロ判事の一票にかかっていた。
メロ判事は午後2時過ぎから投票前の長い演説を行った。その中で同判事は「仮に最高裁という場所が発言の自由を保護されたエセレンシア(優秀な専門家)で構成されていることが確かであるならば、世論の趨勢の結果とでも言うべき内的な圧力に私の意思がさらされることがあってはならない」と語った。そして午後4時43分、メロ判事は「再審理に賛成」に票を投じた。
メロ判事の票に国民は即座に反応した。主な報道機関のサイトやフェイスブックには、30分で各々1千件を超す意見が書き込まれた。その大半は、「国の恥だ」「労働者党(PT)への温情判決だ」など憤りを表したものだった。また、この判決をめぐり、ブラジリアの三権分立広場やサンパウロ市のパウリスタ大通りでは抗議デモが起きた。
メロ判事は、自身が投票を行うまでの1週間の間、おびただしい数の人たちからEメールや電話で「反対」に投票するよう懇願されていたという。一方、「反対」に票を投じていたジルマル・メンデス判事やマルコ・アウレリオ・メロ判事は、「国民の声は重く受け止めるべき」との見解を示している。
ただ、再審理が認められたことは、「12人の判決が覆ること」を意味するわけではない。今回「賛成」に票を投じたメロ判事は、昨年8〜12月のメンサロン裁判では、大方において「有罪」に票を投じてきた。また、来年始まる見込みのメンサロン裁判の再審理で報告官を務めるのは、「再審理に反対」に票を投じていたルイス・フックス判事だ。なおメロ判事は今年末に最高裁判事定年の資格を手に入れるが、行使するか否かは定かではない。
またその一方、メンデス判事とアウレリオ判事は18日夜、再審理が行われる前に有罪となった被告の刑執行は可能との見解を示した。それは、12人の被告の大半は再審理後も減刑の可能性があるだけで、完全に無罪とはならないためだ。元官房長官のジョゼ・ジルセウ被告や元下院議長のジョアン・パウロ・クーニャ被告(共にPT)の場合、減刑されると昼間の外出が許可されるセミ・アベルトの扱いになる可能性がある。