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PSBが明確に対立姿勢=カンポス出馬に〃第一歩〃=現政権の閣僚が辞任の意向

ニッケイ新聞 2013年9月20日

 ルーラ政権時代からPT(労働者党)の連立与党だったPSB(ブラジル社会党)がPTと袂を分かち、来年の大統領選へのエドアルド・カンポス党首(ペルナンブコ州知事)出馬に向けた〃第一歩〃を踏み出したと19日付エスタード紙が報じた。
 現政権には同党所属の閣僚が2人(国家統合相と港湾局長官)いるが、その2人と、サンフランシスコ水力発電公社(CHESF)、サンフランシスコとパルナイバ両河流域開発公社(CODEVASF)、中西部と北東部の開発監督庁(Sudeco、Sudene)の各代表が職を辞する。
 カンポス党首が、政治改革を急ぐ現政権と明確に対峙する姿勢を見せた格好だ。ジウマ大統領は内閣改造は来年始めにと見据えていたが、これに伴い、前倒しを余儀なくされる見込み。PMDB(民主運動党)との間で北東部など複数の州でジウマ大統領の足場を強化するというコンセンサスを得られれば、2閣僚の後任は同党員が就任すること見込みだ。
 カンポス氏はジウマ大統領との会談で、「PSBは自らの主義主張を要職と引き換えに売り渡すような党ではない」と記した書面を手渡し、対立姿勢を明確にした。ジウマ大統領は遺憾の意を示す一方、この申し出を尊重するとした。
 カンポス氏は大統領との会談前に開いた党幹部会議で、「PSBに残る者は、我々の党から候補者を出すということを心得ておく必要がある」と釘を刺し、「我々は現政権から出る。大臣職を明け渡すのは、国の経済成長、雇用創出、医療、教育、政府公約に関して議論をするため。政府と党が、それぞれ思うように意志決定して物事を実現していくためだ」と語った。
 この決定に関し、PSB党内ではセアラ州のシディ・ゴメス知事のみが難色を示し、党内に亀裂が生じる可能性を指摘した。同知事は来年の選挙ではジウマ大統領支持を表明しており、党を離脱する可能性もある。
 また、もし同知事が兄のシロ・ゴメス元下議とともにPSDを離脱した場合、兄弟と近い関係にあるレオニダス・クリスチーノ港湾局長官も後に続くと考えられる。