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強盗から逃げた男性事故死=体は高速道の対向車線に=直撃された車でも死者が出る

ニッケイ新聞 2013年9月21日

 サンパウロ市北部のジャサナン地区で18日、強盗に襲われた男性が逃げようとして車に撥ねられ、別の男性の死も招くという、奇想天外な事故が起きた。
 フェルナン・ジアスと呼ばれる高速道が南北に走るジャサナン地区にはスラム街(ファベーラ)もあり、そこの住民が高速道に石などを投げ込んで車をパンクさせ、運転手が車を停めたところを狙って金品を奪うという手口の強盗事件も多発している。
 18日夜10時頃に被害にあったのは、Celtaを運転していた43歳のジョアン・ジョゼ・デ・ソウザさんだ。尖った石でタイヤがパンクしてハンドルをとられ、やむを得ず路肩に寄せて停めたところ、強盗達が近づいてきた。恐怖に駆られたソウザさんは大急ぎで車から降り、高速道を横切って逃げようとしたが、急に飛び出したため、高速で走ってきたOmegaに撥ねられた。
 ソウザさんの体はボンネットに乗り上げた形となって対向車線に飛ばされ、ミナス・ジェライス州方面に向かっていたClioの上に落ちた。
 ソウザさんの体はClioのフロントガラスを突き破り、運転していたロジェリオ・アントニオ・アロニさん(38)を直撃し、ソウザさんとアロニさんは即死。アロニさんの妻のダニエラ・ダ・シウヴァ・デ・オリヴェイラさんは無傷だったが、ショック状態に陥っていたため、救急隊によってマイリポランの病院に運ばれた後、自宅に戻されたという。
 警察によると、フェルナン・ジアス道周辺で野窃盗事件は警備が強化された事もあって減っているが、同じような手口の強盗事件はまだ頻発。19日には、ソウザさんとアロニさんの死を招いた強盗団の一員と見られる10代の青年2人が逮捕されたという。(19日付グローボ局サイト、20日付エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙より)