ニッケイ新聞 2013年9月21日
20日朝、リオ市中央部の高架橋パウロ・デ・フロンチン橋の北部方面域の坂道を、三輪車で下る少年がおり、運転手達の度肝を抜いた。
通勤などで急ぐ人々が高速で車を走らせる幹線道路の橋を市北部方面に向けて三輪車で下る様子がテレビでも放映されたのは、サンボードロモに近いファヴェーラ(スラム街)に住む8歳の少年で、自分の映像が流れたRJTVのニュースは親も一緒に見たという。
15時頃、11歳の従兄弟や14歳の少年と一緒に、市役所の近くにある噴水のある池で水浴びをしているところを見つけたグローボ局のレポーターに、「すっごく気持ちよかった!」という少年は、車と車の間を走るのも「怖くない」とすました顔だ。少年によれば、三輪車は父親からもらったもので、「今度やる時は両手を挙げてやるからね」と屈託がない。
市警備隊では、少年が三輪車で橋を下っているという通報は受けておらず、通報を受けていれば、周辺の交通を止めるなどの手段を講じて事故や怪我の起きるのを防いでいたはずだという。また、市の社会開発局は20日午後、少年が同じように危険な事を繰り返した場合に責任を負える人物がそばにいるか否かを確認するための職員を派遣したという。
グローボ局レポーターによれば、この8歳の少年はまだ読み書きが出来ないと、一緒にいた11歳の従兄弟が教えてくれたという。(20日付グローボ局サイトより)