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14年大統領選=立候補前手続き今週まで=マリーナの新党間に合うか=セーラの移籍問題も注目

ニッケイ新聞 2013年10月1日

 来年の大統領選挙に立候補するための新党設立や党移籍の期限が5日に迫り、マリーナ・シウヴァ氏(持続ネットワーク・RS)とジョゼ・セーラ氏(民主社会党・PSDB)がどういう動きを取るかに注目が集まっている。9月29日付フォーリャ紙が報じている。
 マリーナ、セーラの両氏は、2010年の大統領選での得票率も3位と2位。有権者にとっても認知度の高い候補だけに、次期大統領選での動向がかねてから注目されていた。
 本紙でも8月29日付、9月24日付でも報じたように、マリーナ氏は現在、自身が党首をつとめる新党RSの高等選挙裁判所(TSE)による承認を待っているが、9月22日の段階でTSEが求めている「国民49万2千人の署名」に約5万票ほど足らず、苦戦を強いられている。
 仮に5日までにRSが承認されない場合、マリーナ氏は連邦最高裁にTSE側が同党に非協力的な行為を行ったとして訴訟を起こす構えでいる。同党は既にTSEから9万票ほどを無効票として拒絶されている。
 だが、もし、最高裁に訴えても判決が変わらないとマリーナ氏が判断した場合、5日までに他党から立候補することも不可能ではない。同氏には現在、社会大衆党(PPS)と全国自然環境党(PEN)の二党が興味を示している。だがPENは下院議員わずか2人の小政党で、大統領選で有利になるとは考えにくい。マリーナ氏は現状ではこの2党の誘いは受けないと考えられている。
 一方セーラ氏は、PSDBが大統領候補をアエシオ・ネーヴェス氏で一本化させているにも関わらず出馬にこだわり、同党党首のアエシオ氏も、党内で大統領候補選出選挙を行なってはと譲歩の姿勢も見せた。だが、PSDB内でセーラ氏が不利な状況は変わらず、同氏には上院、もしくは下院議員への立候補という道しか残されていないとの見方が強い。
 そこで、セーラ氏にはかねてからPPS移籍説が有力に流れていた。だが、PPSと全国運動党(PMN)との合併話が頓挫したことで、PSDB内でのセーラ派が移籍に難色を示しており、移籍話は宙に浮いた状態になっている。
 なお14年大統領選に関するダッタフォーリャやIbopeなどの世論調査では、マリーナ氏がジウマ氏についで第2位、セーラ氏もアエシオ氏を上回る支持率を得ているため、5日までにどういう結論を出すかで大統領選の行方は大きく変わってくる。