ニッケイ新聞 2013年10月4日
平成25年度平成25年度外務大臣表彰伝達・祝賀式が2日、在サンパウロ日本国総領事館・総領事公邸で行われ、受賞した赤木政敏(82、宮崎)、佐藤風太郎(75、二世)、山根英太郎(74、二世)の3氏が出席。各日系団体の関係者と家族・友人ら約50人が見守る中、福島教輝総領事から賞状と記念品が授与され、晴れやかに式典が行われた。
赤木氏は聖東相撲体育協会会長、及びその後継団体であるノーバ・セントラル相撲連盟の会長を18年間、またブラジル、南米の相撲連盟会長を歴任。選手の育成と各種大会実施を通じ、相撲普及に貢献した。
あいさつでは「生涯この上ない喜び。感無量で身にあまる思い」とコメント。8月の受章決定には「私のようなものが受章に値するのか疑いがあった」と冗談交じりに明かし、「今日までの日を少年のように待ち遠しく思っていた」と喜びをあらわにした。
佐藤氏はバウルー日伯文化協会において体育館建設委員長として建設を推進、同会会長に就任した1986年に、50周年記念式典の開催と、体育館落成を行った。
ノロエステ連合日伯文化協会副会長として、各日系団体と連携を図り、日本語教育、スポーツ等の活動推進に貢献。さらには、バウルー市議として日本企業工場誘致のほか、姉妹提携にある奈良県天理市の議員団公式訪問の実現、同市長をバウルー市に招待するなど交流事業に尽力した
「バウルー市民やコロニアの協力があってこそ。関係者全員の受章」と感謝を述べ、「一世の考え方はやはり日本が第一。二世の私にとっては日伯ともに重要であり、その狭間で悩むことが多かった」と苦労を語った。
サンパウロ大学工学部教授の山根氏は、日本の大学との学術交流協定締結を積極的に促進し、82年からは、サンパウロ大学と東京大学の協定のブラジル側責任者として学術交流の強化に大きく貢献した。
日本政府文部科学省国費留学生同窓会を有志らとともに設立。教育・科学・技術を通してブラジルにおける日本文化の理解促進と親日的な環境整備の強化に寄与した。
「私は受章に値しない」と謙遜しながら、「元研修生らが集まる場がなく、意見交換や親睦を深める場を持つべきだと感じた」と設立当時の思いを振り返った。
その後は会食が開かれ、記念撮影や懇談など和やかな内に式典が終了した。