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ウニカンピでも本部占拠=殺人事件後の軍警導入反対で

ニッケイ新聞 2013年10月5日

 サンパウロ州カンピーナス市にある州立カンピーナス大学(ウニカンピ)で3日夜、9月27日に大学側が出した構内警備のための軍警の巡回認可に反対する学生達が本部棟を占拠、大学側は4日、司法当局に学生を退去させるよう訴えたと4日付G1サイトが報じた。
 軍警の構内警備認可のきっかけは、9月21日未明、構内で開催された無認可パーティーで、2年生のデニス・カーザグランデさん(21)が外部から来たカップルとケンカとなり、ナイフで刺されて死亡した事件だ。当日は別の学生も負傷したが、無認可パーティーの最中の外部の人による犯行という事態を重く見たジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事が、軍警による警備の強化を提案。大学側は9月27日に知事の提案を受け入れた。
 一方、学生達は、軍警が構内に入るのは大学の自治権の侵害として不満を表明。3日の夜8時半頃、学生約100人が本部棟に侵入し、軍警の構内巡回を認めた決定を覆すまで留まると主張している。同日中に現場に赴いた市警は、ガラス破損などの被害も出ている事を確認している。
 大学側は本部棟を占拠したのは一部の急進派とし、司法的解決を試みているが、殺人事件後に軍警による構内警備が始まり、反発する学生が本部棟占拠という事件は、サンパウロ総合大学(USP)でも2011年11月に起きている。