マリーナ=衝撃のPSBへの電撃加入=新党不承認で「プランC」=カンポス氏の副大統領か?=ブラジル政界への「第3の勢力」
ニッケイ新聞 2013年10月8日
14年の統一選挙前の党移籍手続き締め切りとなる5日、有力候補と見られながら自身の新党設立が承認されなかったマリーナ・シウヴァ氏が、同じく出馬有力候補のエドゥアルド・カンポス氏が党首をつとめるブラジル社会党(PSB)への電撃加入を発表し、政界に衝撃を与えた。6日付伯字紙が報じている。
それは、「プランC」とも言える驚きの選択だった。これまでは、新党・持続ネットワーク(RS)を設立することが「プランA」、それが成立しなかったら「他党から出馬する」という案が「プランB」と考えられていた。選挙高等裁判所が3日、「法で認める支援者数(49万2千票)に5万票足りない」ためにRSの承認を否定したのちも、マリーナ氏は社会大衆党(PPS)など、興味を示している政党から出馬すると予想されていた。
だが、マリーナ氏が選んだのは、既に大統領選出馬が有力氏されているカンポス氏を「支持する」という形での移籍だった。両氏は14年大統領選での世論調査でも有力な候補で、マリーナ氏が2位、カンポス氏が4位につけてきていた。
5日、PSBが行なった記者会見でマリーナ氏は、「既に候補が出ているところに加勢に行く」という表現を使って自身のPSBへの加入を説明した。だが、「私自身の本籍はあくまでRSであり、PSBは象徴的な同盟のようなものだ」として、RSが正式成立するまでの一時的なものであることを強調した。
カンポス氏はマリーナ氏の加入について、「私たちは今、〃労働者党(PT)対民主社会党(PSDB)〃という見せかけの二極化を壊そうとしている。今回の同盟はブラジルの古い政治を終わらせるためのものだ」とその真意を語った。
マリーナ氏とカンポス氏は4日夜、PSB加入のための合意に達した。6日付エスタード紙によると、両氏の接触は、連立与党が出した、新しく出来た政党に政治資金と政見放送の時間を与えないという法案が4月に下院を通過した際、PSBの上院議員ロドリゴ・ロレンベルグ氏が最高裁に差し止めを求めたとき以来のものだという。
また、記者会見では、カンポス氏の副大統領候補に関する発言は何もなかったが、6日付エスタード紙は、マリーナ氏は4日夜の会談で副大統領候補となることを了承したとも報じている。
この両氏の同盟は政界に波紋を投げかけた。ジウマ大統領は直接声明を出していないが、側近たちによると不快感を示しているという。ルーラ政権時代にはカンポス氏が科学技術相、マリーナ氏が環境相をつとめていたこともあり、「PTを裏切った」との気持ちも強いと見られる。
一方、PSDBの大統領選有力候補のアエシオ・ネーヴェス氏は、両氏の同盟に「驚いた」としながらもこの動きを歓迎した。世論調査で2位と4位の候補が組むことは3位につけている同氏にも不利になりかねないが、アエシオ氏は「PT中心の政界の流れを終わらせるためには必要だ」と解釈している。