ホーム | 日系社会ニュース | 繋いだバトン、15年目迎え=本紙合併の節目に150人=高木社主「コロニアのおかげ」

繋いだバトン、15年目迎え=本紙合併の節目に150人=高木社主「コロニアのおかげ」

ニッケイ新聞 2013年10月9日

 パウリスタ、日伯毎日両紙の合併によって誕生した本紙の合併15周年を祝う記念式典が7日夜、文協ビル貴賓室で開かれた。日系団体関係者をはじめとする約150人が会場を訪れ、節目の年を祝った。挨拶に立った高木ラウル社主は「ここまで来られたのは皆様のおかげ。ただ、ありがとうと言いたい」と謝意を示すとともに「さらに15年後も式典が開けるよう、まだまだ頑張っていく」と決意を新たにした。

 各種表彰では、星野瞳、上妻博彦さんら毎週水曜掲載のニッケイ歌壇・俳壇の選者のほか、編集部功労者として本紙前編集長の吉田尚則、前社会部長の神田大民(故人)、常任顧問の中野光雄、パ紙の編集長を務めた田中光義、現役最古参記者で本紙主筆の石塚大陸各氏の功績が讃えられた。パラー州ベレンやエクアドル国キトなど、各地からの情報を寄せる通信員4人に対しても、感謝状が用意された。
 また、合併以前から両紙の活動に貢献してきたとして、営業活動に尽力した樋口四郎さんら47人にも感謝状が贈られた。
 来賓として出席した在サンパウロ日本国総領事館の佐野浩明首席領事は「邦字紙と総領事館は、行政とジャーナリズムの関係性という点において、非常に良好な関係を築けている。日本という国が続いていく限り、ニッケイ新聞も続いていって欲しい」と祝辞を述べた。
 日系三団体の代表として登壇した文協の山下ジョルジ副会長も「戦後の混沌とした状況の中で、『正しい情報を発信する』ことを目的に創刊された邦字新聞が果たしてきた役割は大きい。また、日本語の活字媒体は、日本的なもののより所としても貴重な存在だった」と意義を強調したほか、日系議員らの代表としては、飯星ワルテル連邦下議が挨拶に立った。
 続いて、連邦議会からの記念プラッカが、安部順二連邦下議から高木社主に手渡された。サンパウロ日伯援護協会の菊地義治会長によって乾杯の音頭が取られ、和やかに会食が行われた後、会の幕は閉じた。