フェイラの屑を肥料に=サンパウロ市市役所のゴミ削減策
ニッケイ新聞 2013年10月10日
サンパウロ市役所が、市内各地で開かれる青空市(フェイラ)で出る野菜や果物の屑を肥料にするというプロジェクトを推進している。
例えば、市東部サンマテウスのフェイラで清掃人のエドゥアルド・シウヴァさんが集める野菜屑などは、2カ月前から有機肥料の原材料となっており、グアルーリョス市との境にあるゴミ捨て場には行かなくなった。サンパウロ市役所では、このプロジェクトを通じ、ゴミ捨て場に捨てるゴミの量を年6万2千トン削減したいとしている。
ゴミ捨て場の生ゴミは温室効果ガスの一つで二酸化炭素よりずっと温暖化効果が高いメタンガスを発生させる上、生ゴミが腐って出るショルーメと呼ばれる汚水は、悪臭を放つだけではなく、土壌や水質を汚染する元凶の一つだ。
同プロジェクトのコーディネーター、ルシア・サーレス・フランサ・ピント氏によると、現在市内で回収されるゴミの53%は有機物で、これまでは具体的な再生策は何一つとられていなかったという。先に挙げた6万2千トンの生ゴミは毎週900カ所で開かれるフェイラで回収される野菜屑などだが、市役所では木の枝などもプロジェクトに取り込む準備を進めている。
同市サービス局のシモン・ペドロ局長は、2016年までに四つの処理センターを造り、毎月50万レアルを投じて生ゴミを肥料化する予定だと言う。この額は、フェイラのゴミをゴミ捨て場に埋め込むために市役所が払っている額と同額だ。
ペドロ局長は、肥料化プロジェクトは小規模農家を助け、ゴミ捨て場に持ち込まれるゴミの量を減らし、ゴミ捨て場の寿命を伸ばすと強調。青空市に出店するフェイランテが、各々の屋台で出る野菜や果物の屑を指定されたゴミ回収用の大型容器(カサンバ)に入れてくれれば、地面に転がるゴミも減り、清掃費も30%節約出来るようになると言う。
フェイラ後の清掃は8人の清掃人が派遣されて行うが、市役所では、今後は8人の内の2人を環境局職員とする予定。処理場に持ち込まれた野菜屑などは、木屑と混ぜて畝を形成。こうすれば、ゴミが自然分解する際もショルーメや悪臭は出ないし、質の良い有機肥料が出来るという。
サンマテウスのフェイラから出る野菜屑などの肥料化はパイロット・プロジェクトで、あと1カ月位で肥料が完成。市東部ではもう既に、約40軒の農家がこうして出来た有機肥料の分配を待っている。保育所や学校に給食用野菜を納入、有機栽培の野菜市にも出店しているテレジーニャさんは、自分の畑には肥料を作るための十分な場所がなく、足りない分は鶏糞を買っているが、有機肥料が手に入るようになれば月々150レアル相当の肥料代が浮くから、野菜や果物の栽培費も安くなると期待している。(7日付エスタード紙より)