ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 高速道脇で少女らが売春=北部では40キロに1カ所

高速道脇で少女らが売春=北部では40キロに1カ所

ニッケイ新聞 2013年10月12日

 国道警察が10日、全国の国道沿いで少女らが売春を行っている場所を洗い出して作成した、国道名や地点まで含めた詳細な情報を公開した。
 10〜20代の少女や青年女子がトラック運転手や経済活性化計画(PAC)の工事に従事する労働者などを相手に売春を行う例は、全国各地で報告されていたが、国道警察のデータからは、中西部では400カ所近い場所で少女らによる売春行為が行われていた事が判明した。北部では、40キロごとに1カ所の割合で売春が行われる場所があるという。
 国道警察がサンタカタリーナ州フロリアノポリスに近い温泉地で摘発したパーティー会場では、夜明けになっても酒を飲みながらたむろしていた少女達が保護された。
 ミナス・ジェライス州のベロ・オリゾンテに近い国道脇では、未成年の少女と一緒にモーテルにいた男性が警察に連行された。
 国道警察が国道周辺での少女や青年女子による売春を取り締まり始めたのは2006年。以来、蓄積してきたデータによると、少女達を食い物にする形の売春が最も頻繁に起きているのは国道230号線、116号線、101号線。売春は、市街地とその周辺を中心に摘発されている。
 国道沿いで少女や青年女子による売春が行われていると指摘された場所は1700カ所以上で、ガソリンスタンドやレストラン、バールなどの駐車場などを利用するケースが多いという。
 国道警察がこの7年間に保護して児童相談所などに託した少女達の数は3800人で、2013年も既に、バイア州、パラナ州、ミナス・ジェライス州などで405人が保護されている。
 今年の売春摘発は連邦警察情報部の助けも借りて行われており、児童買春などに関わった男性も142人が逮捕されている。逮捕者の中には、数人の少女を斡旋していた男性や、自分の娘に売春させていた親なども含まれている。
 ブラジリア大学のマリア・ルシア・レアル教授は、国道周辺の監査を強化すると共に、売春を斡旋したり場所を提供したりした上、酒類も売りつけている店の責任者も厳罰に処す必要があると主張。「自分の店が売春の場所として使われているのなら、店主は当然、その責任を負うべきだという事を理解させなければならない」という。(11日付G1サイトより)