ニッケイ新聞 2013年10月17日
【既報関連】リオ市のファヴェーラ・ロッシーニャで7月14日に起きたアマリウド・デ・ソウザさん失踪事件で、平和維持警察隊(UPP)員が、UPPでの拷問に関する新しい証言を行ったと15、16日付伯字紙やサイトが報じた。
アマリウドさんがUPP警官に連行された日、その夜の勤務だった軍警の一人は、上官からコンテナ内で待つよう命じられた約40分間に、電気ショックで相手の動きを止めるショックガンの発射音や男性の叫び声、別の方法で拷問を加える音などを聞いた。途中で沈黙があった後は、問題が起きたと叫ぶ声やUPP後方の藪の中を動き回る音なども聞いたという。
16日付の報道によれば、UPP警官らはアマリウドさんに電気ショックを加えた上、バケツの水を使って窒息させるという方法で麻薬密売者の居所や麻薬や武器のありかを聞きだそうとしたという。遺族によれば、アマリウドさんは密売者の家の大工工事を頼まれた事があるが密売組織とは無関係。持病もあったアマリウドさんは、電気ショックなどの拷問に耐えられず、死亡した。
新証言によれば、遺体はバイクのカバーに包んで持ち出されたが、所在はまだ不明。軍警らは拷問現場の床を15日に清掃、さらに数日後には、床に油をまいて痕跡を消そうとした上で、機材置き場に改装したという。
同州市警は既に軍警10人を逮捕しているが、新たに10人の軍警の逮捕を要請する意向だ。