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細川周平氏、USPで講義=コロニア文学の調査も

ニッケイ新聞 2013年10月17日

 国際交流基金より派遣された細川周平さん(58、大阪)が先月末、サンパウロ総合大学(USP)での講義などを終え帰国した。南米では同大が唯一の対象となっている日本研究機関支援プログラムの一環で来伯し、1カ月間の滞在だった。
 1989年、東京芸術大学音楽学研究科の博士課程を経て、その後ブラジル音楽、日系文化に関心を持つ。06年から国際日本文化研究センター教授となり、09年には著書「遠きにありてつくるもの—日系ブラジル人の思い・ことば・芸能」(みすず書房、08年)で読売文学賞を受賞した。「サンバの国に演歌は流れる 音楽にみる日系ブラジル移民史」(中公新書、95年)、「シネマ屋、ブラジルを行く 日系移民の郷愁とアイデンティティ」(新潮選書、99年)など。音楽学、日系ブラジル史が専門分野。
 USPでは文化普及のための集中講義を全5回開講。1回2時間半で、学部生、大学院生、一般市民に向けに短歌、俳句、小説などについての講義のほか、文学関係資料の収集、パラナ連邦大でセミナー、リマで日系文学の調査も行った。来年2月ごろに、同事業での来伯を予定している。