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14年大統領選=決選投票へのカギは小政党=ジウマへの票集中回避に=PSCは既に積極行動中=PPSやPSOLも有力

ニッケイ新聞 2013年10月18日

 14年大統領選挙でジウマ大統領の対抗馬になると見られているアエシオ・ネーヴェス氏の民主社会党(PSDB)やエドゥアルド・カンポス氏のブラジル社会党(PSB)は、大統領選を決選投票までもつれこませるために、より多くの少数政党からの出馬を願っているという。17日付フォーリャ紙が報じている。

 ダッタフォーリャの最新の世論調査では、PSBからの候補がマリーナ・シウヴァ氏になった場合は決戦投票になる可能性が高いものの、PSB候補がカンポス氏だった場合、現状のままではジウマ氏が一次投票で勝利しそうだとの結果が出た。それによるとアエシオ氏への支持21%、カンポス氏への支持15%を合計しても36%で、ジウマ氏の42%を上回ることはない。
 そのため、PSDBとPSBは、決選投票進出の可能性を上げるために少数政党からの候補の大統領選出馬を強く願っている。それは、そうした政党から候補が出馬すれば放送時間なども分散、政策議論も活発になる上、少数政党関係者の票が自党候補に流れれば、ジウマ氏への得票数減少につながるからだ。
 フォーリャ紙によると、この両党が特に動向に注目しているのが、社会大衆党(PPS)、社会主義自由党(PSOL)、キリスト教社会党(PSC)の三つだ。
 PPSは、ジョゼ・セーラ氏のPSDBからの移籍やマリーナ氏の新党断念の際の出馬受け入れ先にとアピールし続けていたが、それがかなわなかったことで独自候補を立てるのでは、といわれている。同党下院リーダー、ルーベンス・ブエノ氏が推しているのが、前サンパウロ市議員でサンパウロ市市長選にも立候補経験のあるソニーニャ氏だ。「彼女の演説には6月のマニフェスタソン以降の民衆の声に応えるものがある」とルーベンス氏は評価している。だが、ロベルト・フレイレ党首は「あくまでも勝算のある候補を出したい」と慎重な構えを見せている。
 PSOLも「左翼の立場を代表したい」と立候補に前向きで、ランドルフェ・ロドリゲス上議やシコ・アレンカール下議が予想されている。ランドルフェ氏はカショエイラ事件の議会調査委員会での活動などで知られる人物で、40歳の若さだ。
 PSCはエヴェラルド・ペレイラ副党首の出馬が確実視されている。昨年からプレ・キャンペーンとして全国を回りはじめている同氏は、パラナ州やサンタカタリーナ州ではカンポス氏よりも支持率が高く、バイーア州やマット・グロッソ州でも既に約5%の支持を獲得しているという。
 だがジウマ陣営は、連立与党の一つでもあるPSCからの候補擁立を快く思っておらず、第2次政権での大臣ポストを下院議員の数に比例して割り当てることを確約することで、出馬を取り消させようとしているとも伝えられている。
 なお、この3党の政見放送割当はPSCが1分21秒、PPSが1分12秒、PSOLが1分2秒となっている。