ニッケイ新聞 2013年10月23日
地主が軍警立会いのもとで21日朝6時から、裁判所命令による土地の強制返還を執行させたのに対し、サンパウロ市東部ジャルジン・パンタナルの不法占拠地の住人たちが反抗して騒ぎを起こした。2台の車に火をつけ、CPTM12号線になだれこみ、2車線6駅分の運行の妨害行為を行った。住人たちは「2千レアルで作った家を失った」「〃親元に帰れ〃と言われても親はバイーアに住んでいるのに」と嘆いている。17日には東部ウニオン・ダ・ヴィラ・ノヴァでも不法占拠地の強制返還をめぐり、同様の騒ぎがあり、その際も12号線が被害にあっている。何の関係もない鉄道利用者には、まったく迷惑な話。
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現在サンパウロ市では新しいバス停に取り替える作業を行なっている。多くのバス停に新しい屋根が付く一方で、逆に屋根を失い、柱を一本立てただけのものに代えられたバス停が17カ所あることがわかった。市からバス停の改装を依頼されている業者の話によると、「それらのバス停では屋根の老朽化が激しかったため、歩行者の安全のため臨時に取り替えた」というが、「たとえ古くても屋根が欲しい」と不満を漏らす市民も多いとか。
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サンパウロ市中央部ルス広場にあるポルトガル語博物館では22日から、80年代の伝説のロックスター、カズーザの展示が行なわれている。通常、文学者を称えるこの博物館としては異例だが、かねてから詩人としての評価が高く、6月のマニフェスタソンの際にも抗議者から彼の歌がよく歌われたことへの評価だという。展示は来年の2月23日まで。