ニッケイ新聞 2013年10月26日
【既報関連】24日夜、サンパウロ市議会で都市不動産所有税(IPTU)の値上げ法案に関して、一回目の票決が行なわれ、14年度は一般住宅で20%、商用地で35%を上限とする案が承認を得た。また、高齢者に対しての割引や15年度以降のさらなる値上げの場合にも上限も加えられた。この法案が正式決定されるには、2度目の審議可決を経る必要がある。25日付伯字紙が報じた。
24日に行われた投票は賛成票31、反対票13で可決された。値上げ上限に関しては当初の一般住宅で30%、商用地で45%という設定より低いものとなっている。
だが、24、25日付本紙で報じたように、フェルナンド・ハダジサンパウロ市市長が15年度以降に再値上げを画策していることに対し、社会民主党(PSD)や緑の党(PV)などの与党連合の議員が反対を示し、決定が遅れていた。24日の票決でも決議するのに必要な最定数28票をわずか3票しか上回らない厳しいものであった。
その反対勢力の懸念に対し、市長側は15年度以降の再値上に関して、一般住宅で10%、商用地で15%を値上げの上限とするように譲歩し、承認にこぎつけた。
また25日付本紙で報じたように、現法案のままであれば、高齢者に関しては次の恩典がもうけられる。現状通り「最低賃金の3倍以下」の高齢者は支払い免除となり、「最低賃金の3倍以上4倍以下」が50%、「4倍以上5倍以下」が30%の割引となる。