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古里思い、60人が熱唱=山形民謡コンクール大盛況

ニッケイ新聞 2013年11月2日

写真=最優秀賞に輝いた薮田さん(右から2人目)








 山形県人会(押切フラビオ会長)は創立60周年記念式典に先駆け、前日26日に「山形民謡コンクール」を開催した。県の民謡を歌って母県をアピールする目的で毎年行っており、今回は節目の第10回大会。さらに同県人会創立60周年を祝うコンクールとして山形本県から民謡使節団を迎え、会場となった宮城県人会館に約100人が来場した。
 一般の部として年代別6カテゴリーと、日本のコンクール経験者、歴代優勝者からなる優勝者の部の計7カテゴリーに分け、60人を超える出場者の歌唱が始まった。
 トップバッターを務めた最年長の纐纈蹟二さん(92、岐阜)は、歌唱を終え「スカッとした。ストレス発散になるし、カラオケと違い、民謡は三味線や尺八の生演奏があって良い」と、満足げな表情で話した。
 熱心にカメラで撮影していたのは、サンパウロ州在住の日下部久美子さん(68、徳島)と小林恵子さん(62、愛知)。「初舞台を踏む仲間もいて応援しています。ばっちり撮影できた」と話した。
 伴奏者として三味線を弾いたモジ民謡保存会の小松久仁子さん(71、福島)は「それぞれの演者に合わせて、音程やスピードを変えなければいけない。楽しく歌ってもらわないと」と意気込みを見せ、「まずまずの出来だったかな」と謙遜しながら笑顔で振り返った。
 午後には、同県大石田町から来伯した民謡使節団がゲスト出演。同町民謡研究会の木村里美さん(34)、芳賀清さん(65)らが花笠音頭、山形大黒舞、最上川舟唄などを鮮やかに披露し、90分に及ぶショーが終了した。
 審査の結果、一般の部を対象とした最優秀賞に、高年の部(50〜69歳)から薮田満知子さんが選ばれた。同県出身である芸術家の豊田豊さんから、自身が制作した彫刻トロフィーが贈られ、祝福ムードに包まれた記念大会が終了した。