F1=マッサがウイリアムズ移籍=来季こそ低迷脱出に期待
ニッケイ新聞 2013年11月13日
現在のブラジルで最高のF1ドライバー、フェリペ・マッサがイギリスの名門ウイリアムズと来季以降の契約を交わした。
ブラジルのスポーツと言えばサッカーが有名だが、F1においても大きな世界的実績がある。1970年代にエメルソン・フィッチパルディが2度の世界チャンピオンに輝いたのをはじめ、80年代初頭〜半ばにはネルソン・ピケ、そして80年代後半〜90年代には「音速の貴公子」と呼ばれ、今日でも「史上最高のレーサー」と呼ばれるなど、絶大な人気を誇ったアイルトン・セナが登場、ブラジルはF1大国のひとつになった。
マッサには、セナ以来史上4人目となるF1世界チャンピオンへの期待がかねてから高かった。25歳のシーズンとなった2006年に世界3位になったのを皮切りに、07年には4位、そして08年には世界一となったルイス・ハミルトン(イギリス)に僅か1ポイント差の2位まで迫っていた。
だが、2009年のハンガリー・グランプリで頭蓋骨損傷を負った大事故以降は調子を落とし、現在まで4年連続で世界王者のセバスチャン・ベッテル(ドイツ)やフェルナンド・アロンソ(スペイン)、キミ・ライコネン(フィンランド)、ルイス・ハミルトン(イギリス)など、いずれも世界一となった経験のある強敵たちの影に隠れ、ここ数年は世界6〜7位が定位置となっていた。特にアロンソがマッサの所属していたフェラーリに移籍してからはチームでの扱いも二番手に落ちていた。そして13年9月、マッサは2006年から在籍していたフェラーリを解雇された。
だが、そんなマッサに白羽の矢を立てたのが名門ウイリアムズだった。同チームはマッサをトップ・レーサーの扱いで迎え入れることを約束した。来季、同チームはマッサと、今季世界18位だった若手レーサー、ヴァルテッリ・ボッタス(フィンランド)の2枚看板で臨む。
マッサの代理人のニコラス・トットはマッサの復活を期待して、「フェリペは必要としていたチームを手にした。彼には経験と勝利への執念、そして若さがある。まだ32歳じゃないか」と語っている。マッサ自身も「新チームには素晴らしい環境がある。14年には今年あったような車のトラブルはもう繰り返さないよ」と来季に向けての意欲を見せている。
このウイリアムズはピケが87年に自身3度目の世界一になったときのチームで、セナが最後のシーズンとなった94年に所属したチームとしても知られている。(11月12日付エスタード紙より)