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太陽光発電で初の入札=可能性の高さを試す機会=31社が参加し18日に

ニッケイ新聞 2013年11月15日

 化石燃料に代わるエネルギー源の一つとして注目されている太陽光発電で、国内初の入札が18日に行われ、31社が応札(提案書を提出)していると13日付グローボ局ニュースが報じた。
 地球温暖化が叫ばれるようになって以来、温室効果ガス排出量の多い化石燃料(石油や石炭)に代わるエネルギー源開発は世界的な関心事で、ブラジルでも、エタノール生産やサトウキビの搾りかす(バガス)による発電など、バイオ燃料関連の取り組みが進んでいる。
 だが近年更に注目されているのは、バイオ燃料よりクリーンな風力発電や太陽光発電だ。ブラジルでも数年前からエネルギー部門の入札に風力発電が加わっているが、18日は太陽光発電で国内初の入札が行われる。
 ブラジルは風力発電の方が開発が進んでいるが、太陽光発電に適した場所は北東伯を中心に広がっている。リオ連邦大学の調査によると、市街地の建物の屋根などに薄型の太陽光発電用シートを張り巡らせば、イタイプ発電所の2倍の電力を確保出来るようになるという。
 現時点では国内にある太陽光を利用した発電所は34カ所で、発電能力は1500軒分。ブラジルより太陽の照射時間や面積が小さいドイツでは、800万軒の電力を賄っており、ブラジルの今後の取り組みが期待される。
 現在は費用が高く、普及率が低いが、太陽光発電用パネルを設置した施設も、リオ市の州立図書館やミナス州ベロ・オリゾンテのミネイロン競技場、バイア州サルバドールのピトゥアス競技場など、段々増えている。屋根にパネルを設置している建物は、電気料金が節約出来る上、消費量を上回る余剰電力は電力供給網に組み込まれ、電気料金が割り引かれる。
 今回の入札で太陽光発電も可能性が高い事が実証されれば、設備導入費の値下がりなどの経済効果も期待される。