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新任の中前隆博公使来聖=「日伯関係進展に期待」

ニッケイ新聞 2013年11月19日

写真=中前公使












 米国ニューヨーク国連代表部公使だった中前隆博さん(53、広島)が9月4日、在ブラジル日本国大使館に公使として着任。日系団体などと懇談するため先週来聖し、7日に来社した。大使に次ぐ外交官として外交事務に従事する。
 メキシコ、アルゼンチン、イラクなどに駐在経験がある。イラク駐在は治安が劣悪だった7年ほど前で、イラク戦争後の復興支援に携わっていた。「仕事はダイナミックで面白かった。お金を出したり平和を唱えたりするだけでは平和はこない。安部首相がいう『積極的平和主義』は、紛争が再発しないよう日本人が汗をかくということ」と当時の職務を回顧した。
 ほぼすべての中南米諸国を回っており、「中南米は私のホームグラウンド」と中前公使。「世界で日本が生きていく上で、ブラジルとの付き合いの歴史は一つの財産。でも、資源の輸入や国際交流だけでなく、もっと多面的に協力できるはず」と今後の日伯関係の進展に期待を寄せる。
 「外務省は昔、領事移住として日本人が新しい土地で生活するのを支援した。今は日本にルーツを持つ日系ブラジル人の支援が我々の仕事。新しい時代の日系社会との付き合い方を考えたい」との意気込みをみせた。