ニッケイ新聞 2013年11月26日
写真=ミシェル・テーメル副大統領(中央)など政府要人も出席するほどになった昨年7月の日本祭り
【既報関連】開催が危ぶまれていた来年の『県連日本祭』の実施が正式に決定した。会場は従来どおりサンパウロ市イミグランテス展示場となり、25日に正式な契約書類への署名が行われた。本紙の複数の関係者への取材により明らかになった。会場の基本使用料等のさらなる割引は適用されなかったものの、不透明な状態となっていた議員割り当て金の受け取りの見通しが立ったことが決定打となった。県連の園田昭憲会長は「まだまだ厳しい状態なのは間違いないが、コロニア最大の事業をそう簡単に止めるわけにはいかない」と力を込めた。
最大の懸念となっていた会場の使用料は、90万レアルから割引された「58万レアル」(1日あたり12時間、11日間の賃料)で決着した。準備・片付け等で超過使用が見込まれる22時間分(11万レ相当)に関しては「免除」との条件で話がまとまった。
それに加え、西本エリオサンパウロ州議らの協力で議員割り当て金受け取りの見通しが立ったことで、当初目標に掲げていた「赤字25万レ以内」の達成の目処がついた。
市川利雄・同祭副実行委員長によれば「10〜12万程度の議員割り当て金を期待している」という。イミグランテス側との仮契約、頭金の振込みは今月中旬に済ませ、園田会長が正式な調印を25日に行った。これにより日程は来年7月4、5、6の3日間と正式に決まった。
これで今後の問題の焦点はスポンサー集めに移った。高野ジョルジ副委員長は、「決まった以上、あとは全力を尽くしてやるしかない。商工会議所の昼食会での説明など、進出企業にも積極的にアプローチしていく」と話した。
市川副委員長も「とりあえず来年の開催は決まったが、ずっと赤字ではいずれ止めざるをえなくなる。これを機会に総領事館はじめ、会議所や日本の企業、日系団体などに協力をお願いし、皆が手を合わせないといけない」と語気を強めた。