ニッケイ新聞 2013年11月27日
ピアーダ(「ジョーク」の意)と学童音楽の研究のため、日本ブラジル中央協会の会員、服部則男さん(74、福島)が当地で調査を行った。
約30年前には、元鉄道技術者として技術協力のため、3週間や2カ月という単位で、7度ほど来伯経験があり、その時、最も印象に残ったのがピアーダだった。
今回ピアーダに関する書籍を30冊ほど購入した。「皮肉を込めて笑いを誘うユーモアは、日本人にない感性」との見解を語り、「ブラジル人の持つ遊び心、ゆとり、大らかさ、奥深さ。様々な感情を取り込むピアーダを日本語でまとめられれば」と意気込んだ。
学童音楽に関しては老人ホーム、介護施設で歌唱会を行ったとき、目を潤ませ感動する高齢者に多く出会った。「療養にも使われる音楽の力を身をもって感じた。その音楽は私たちが子供のころから歌っている学童曲であり、ブラジルの子供らはどんな音楽教育を受け、どんな童謡を歌っているのか興味がわいた」と話した。
「ブラジルでは学童音楽の存在は薄いが20枚ほど関連CDを購入した。松柏・大志万学院、ロベルト・ノリオ学校の音楽授業も視察や、ポルト・アレグレに合唱団の演目も聞きに行った」と、精力的に活動したことを報告し、約3週間の滞在を終え今月7日に帰国した。