ジルセウ=ブラジリアのホテルに勤務?=昼間外出許可の合間に=契約済みで最高裁判断待ち=従業員間には強い波紋も
ニッケイ新聞 2013年11月28日
メンサロン事件の首謀者とされ、16日からブラジリアの刑務所で服役中のジョゼ・ジルセウ被告(労働者党・PT、元官房長官)が、ブラジリアのホテルのジェネラル・マネージャーとしての契約を交わし、最高裁の許可を待っている段階だという、驚きの話が進行中だ。27日付伯字紙が報じている。
ジルセウ被告とジェネラル・マネージャーとしての仕事の契約を結んだのは、ブラジリアのホテル、「セントピーターズ・ホテル」だ。同被告はセミ・アベルト(昼間外出許可)の実刑判決を受けているため、昼間働くことは刑法上可能だ。同ホテルは、同被告が収監されているパプーダの刑務所から20キロ離れたところに位置する。全室424室、16階建てで四つ星の評価を受けている高級ホテルだ。
雇用契約は18日にサインされており、同被告が受け取る月給は2万レアルになるという。ブラジリアのホテルの同じ役職者の平均的な月給は8千〜1万2千レアルで、同被告の契約額は大幅に上回るものだ。
給与その他の条件が記されたジルセウ被告の労働手帳は、労働許可を得るため、最高裁に提出されている。最高裁によると、この件に関する最終決定はブラジリアの刑執行裁判所から出されるという。
もし、この申し出が許可された場合、ジルセウ被告は朝8時から夕方5時まで毎日勤務することになり、1時間の昼食休憩の際は、勤務地から100メートル以内までなら離れることが可能だ。
このホテルのソーシオのパウロ・マスシ・デ・アブレウ氏は、ジウマ政権で連立を組む全国労働者党(PTN)の党員で、同党は最近、来年のパラナ州知事選に出馬することが有力視されているグレイシ・ホフマン官房長官の支持を表明したばかりだ。
そうした関係による縁故採用が疑われるところだが、同ホテルの弁護士ロザーネ・リベイロ氏は、アブレウ氏とジルセウ被告に友情関係はなく、今回の採用も「ジルセウ氏が自身の弁護士を通じて自らイニシアチヴをとって行なったこと」とし、さらに「すぐに関係を反故にすべきだ」とまで語っている。
また、従業員にはジルセウ被告の契約の話は事前にほとんど知らされておらず、従業員のあいだでは驚きと不安の声があがっている。従業員たちによると、現在同ホテルの役職はほぼ埋まっている状態で「(ジルセウ被告が)本当に2万ドルも月給を受け取るのか疑わしい」と語っている。
また、最高裁からホテルの業務を反対された場合も想定し、ジルセウ被告はサンパウロ市にある自身のコンサルタント会社をブラジリアに移して事業を行なうことも考えているという。
ジルセウ被告は、現状では7年11カ月のセミ・アベルト判決だが、再審となっている「犯罪計画」の容疑で有罪となれば10年10カ月の実刑となり、セミ・アベルトの対象ではなくなる。