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イタケロン事故は人的ミスか=現場監督がトラブル警告

ニッケイ新聞 2013年11月29日

 【既報関連】サンパウロ市東部のイタケロン・スタジアム建設現場で27日、クレーン車が倒れ完成していた観客席の一部を直撃し、作業員2人が死亡した事故で、建設作業員組合代表のアントニオ・ラマーリョ州議は28日、現場監督の一人が、事故の数時間前にクレーン車にトラブルが起こりうると警告していたと明かした。同日付各伯字メディアが報じた。
 同州議によれば事故当日の朝、その現場監督はここ数日の降雨で地盤が緩み、クレーン車を支える地面が不安定なため、事故の可能性があると安全管理技師に訴え、その技師も同意、土木技師に伝えたが、土木技師は「100%安全」とその警告を無視したという。
 事故が起きた経緯の詳細については警察の捜査結果が待たれるが、同日付エスタード紙によれば、複数の目撃証言によると、クレーン車のあった部分の地面が2センチ位沈んだことが主な原因だったと見られている。
 工事を担うオデブレヒト社はラマーリョ氏のこの証言についてはコメントしていない。この証言が正しいと証明されれば、この土木技師は罪に問われることになる。