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東西南北

ニッケイ新聞 2013年11月30日

 28日付本紙で報じたように、メンサロン事件で実刑判決を受けた元官房長官のジョゼ・ジルセウ被告が、昼間外出許可を活かしたブラジリアのホテルでの就職許可を求め話題となっているが、同じく服役中の労働者党(PT)元会計のデルービオ・ソアレス被告が、同じ形でブラジリアの中央労組(CUT)での勤務を希望している。勤務許可はジルセウ被告同様に刑執行裁判所が出すことになるが、デルービオ被告に提示された月給は1200レアルで、ジルセウ被告の2万レアルとは比較にならないほど安い。仮に働くことになったとして、同僚となる人たちの気持ちやいかに?
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 サンパウロ州検察局が、サンパウロ市の市立学校に今年の9月から支給されている運動靴に関する調査を行なうことになった。それは、9月から支給がはじまった運動靴が極端にやわらかく、すぐに破れるなどのトラブルが相次いでいるため。靴を納品したのは今年5月の入札で落札したミナス・ジェライス州のヴウカスル社だが、同社の工場には90日の納期で80万足の靴を作る能力がないことから、検察は「中国からの輸入品では」との疑いを持っている。市は既に同社に支払いを行なっている。
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 最高裁は28日、「ボサノバの父」ことジョアン・ジルベルトが回収を求めていた昨年発売の伝記に関し、出版社側を支持し、回収を行なわない判決を下した。「伝記問題」に関しては、カエターノ・ヴェローゾとロベルト・カルロスが袂を分って以来、動きが失速していたが、彼らの先輩でもあるジョアンの敗訴で風向きはさらに悪くなりそうだ。