ニッケイ新聞 2013年12月3日
11月27日午前6時、ペルナブコ州オリンダ市で柴田さなえさん(31、東京都)が、バイクにはねられ頭蓋損傷し、29日に搬送先の病院で亡くなった。4日午前9時より、レシフェ日本文化協会にて葬儀が執り行われる予定。
地元紙によれば、柴田さんは東京都渋谷区の出身で、レシフェには10年以上住んでいた。父親の仕事の関係でブラジルと出会って北東伯に魅了され、留学生としてペルナブコ州立大学でブラジル北東部文化を研究し、同大学大学院で、文化人類学部の研究員として活躍していた。
ペルナンブコ音楽をこよなく愛し、同僚から「彼女はブラジル人自身よりも、私たちの文化に尽くしてくれた人だ」と言われるほど、ペルナブコ地方の文化普及のために活躍していたという。
彼女は事故の2日前から、在日ブラジル人のためのカスタマーサポートを電話対応する仕事を始めていた。事故当時、夜勤の仕事を終え、帰宅途中だった。一緒にいた同僚男性によれば、バス停に向かって道を渡ろうとしていた時、バス専用車線に突然バイクが入ってきて、柴田さんを5メートルもはね飛ばしたという。(グローボ紙、ジアリオ・デ・ペルナブコ紙)