ニッケイ新聞 2013年12月4日
セルジオ・カブラル・リオ州知事(民主運動党・PMDB)は2日、来年の3月31日をもって州知事を辞任する考えを明かした。辞任後は上院議員選への出馬を目指す。3日付伯字紙が報じている。
カブラル知事は2日、リオで行なわれた治安維持警察部隊(UPP)開所式の席で、「周囲の人が上院選を狙うよう刺激するので」と辞任の理由を語った。
辞任の日を3月31日にしたのは、同州政府で連立を組む労働者党(PT)がリンドベルグ・ファリアス上議を知事選で擁立するため、州政府の役職にあるPT党員に即刻辞任を求めたこととも関係している。リンドベルグ上議の知事選出馬は、リオ州政府で7年間続いたPMDBとPTの連立解消を意味する。カブラル氏は既に知事を2期務めているため14年の知事選には出られず、現副知事のルイス・フェルナンド・ペゾン氏(PMDB)を「自分と同路線の人物」として後任に推している。だが、リンドベルグ上議の出馬の意思は堅く、知事選でペゾン氏と争うこととなる。
カブラル知事は「PTリオ支部とリンドベルグ上議の意思を尊重する」と語り、連立解消に伴うPT役職者辞任にも区切りがよいと判断したことも理由にあげた。PT支部は州政府役職者は11月30日に辞任するよう求めていたが、ルーラ前大統領に説得され延期していた。
カブラル知事は6月のマニフェスタソンの際、多くの市民からの非難の的となった。同氏への批判は政策に対する不満にヘリコプター通勤疑惑などが重なり、マニフェスタソン沈静後も支持率急落が止まらず、11月末のダッタフォーリャ調査では、かつては65%あった「よい」という評価が20%にまで落ちた。
カブラル知事の不人気はペゾン氏にまで影響している。同調査での14年リオ州知事選での「誰に投票するか」の問いでペゾン氏はわずか5%の5位に甘んじている。だがカブラル知事は「まだ先の話」として逆転に自信を見せている。