ニッケイ新聞 2013年12月5日
国際サッカー連盟(FIFA)のバルク事務局長が3日、「2014年のワールドカップ(W杯)の開会式と開幕戦をサンパウロで行う事に危機感はない」との見解を明らかにしたと3日付各紙サイトが報じた。
組み合わせ抽選会は6日だが、3日には、W杯で使用するボールの発表と32カ国をグループ分けする作業が行われた。
プラッター会長は、サンパウロ市東部のイタケロン・スタジアムで11月27日に起きた死者2人が出る事故について、遺憾の意も表明したが、同スタジアムは来年6月12日の開幕までには十分間に合うと強調。バルク事務局長も「年内の完成は無理だが、FIFAが十分と判断する期限内で完成する」と明言した。
現時点で未完成なのは12会場中六つで、サンパウロ市とクリチバ市、クイアバ市の3会場は年内完成が危ぶまれている。だが、バルク氏は3日、3会場の全てに対する完成期限を2月まで延長。イタケロンでの事故に関する正式な報告書は6日に受け取る事になっているが、事前情報として、落下した屋根の部品は観客席自体を直撃しておらず、事故による損傷は予想より小さくて済んだと聞き及んだ事などが、3日の発言に繋がったようだ。
出場国のグループ分けは、第1シードの8カ国以外を、アフリカと南米の第2組、アジアと北中米カリブ海の第3組、欧州勢の第4組に分けるところまで行われた。第2組は7カ国、第4組は9カ国のため、6日には第4組の1カ国を第2組に移す抽選を行って数を揃えた上で、グループ予選の組み合わせを決める。
他方、〃ブラズッカ〃と名付けられた大会用のボールは、女優のシェロン・メネゼスが司会、元代表チーム主将のカフーと2人の現役選手がパフォーマンスを見せるという形で披露された。