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270学部で入試停止=MECの高等教育機関評価で=法学部への特別監査実施へ

ニッケイ新聞 2013年12月7日

 教育省(MEC)は5日、2012年度の高等教育機関評価が2009年度に続いて合格基準に達しなかったとして、全国の大学270学部の来年度の入学試験を停止させると発表した。6日付エスタード、フォーリャ両紙が報じた。
 対象となったのは、経営学、会計学、法学、コミュニケーション学などの人文科学系の学部で、計4万4069人分の学生募集が停止された。大半は私立だが、連邦大学でも5大学7学部が対象となった。入試停止となった学部は6日付官報に掲載されている。
 メルカダンテ教育相はこれら270学部を指し「現状のままでは高等教育機関とは呼べない。最低限の教育の質を保証するのは我々の義務」と危機感を示した。MECが使う学部予備評価(CPC)では、各学部を、1年次と最終学年の在籍者への学力試験(Enade)でみた学生の成績、施設面と教育面のインフラ、教員の質という三つの観点から評価する。
 CPCは学問の領域別に3年に1度行われる。12年度は1(最低)または2(不十分)との評価を受けた学部が761あり、2回連続で1〜2の評価だった270学部が入試停止となった。これらの学部は教育省に全ての面での改善計画書を提出する必要があり、同省が監査を行う。
 2回連続で低評価を受けた270学部中118学部は、改善計画書の全項目を達成するまで入試を実施できない。残り152学部は、2回の評価を通じて若干改善がみられたために、現場での評価の結果次第で、来年中に入試実施の再開を認められる可能性がある。
 なお、高等教育機関評価指数(IGC)による評価の結果、60の機関で募集定員の拡大、講座やキャンパスの新設が禁じられた。これらの機関も改善計画を提出し、監査を受ける必要がある。
 また来年1月からは、MECの評価に関わらず全ての法学部に対し、現場訪問を含む特別監査が行われる。法学部の数はここ20年で6倍に増えて、質の低下や定員割れへの懸念が拡大。過去2年間は定員増加が禁じられ、今年6月には学部新設も停止された。特別監査実施は、OAB(ブラジル弁護士会)が数年間圧力をかけた結果で、教育相は「法学部は危機的領域だ。卒業生の8割以上は弁護士試験に合格する力がない」と説明。弁護士試験のあり方や内容も同時に検討される。
 なお5日付フォーリャ紙によれば、英国の高等教育情報誌『タイムズ・ハイアー・エデュケーション』が発表したBRICS諸国および17カ国の新興国の大学ランキングでは、上位100位の中に含まれるブラジルの大学は四つで、サンパウロ大学11位、サンパウロ州立カンピーナス大学24位、リオ連邦大学60位、サンパウロ州立大学87位という結果だった。

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