ニッケイ新聞 2013年12月11日
14年大統領選の出馬が有力視される民主社会党(PSDB)アエシオ・ネーヴェスと、ブラジル社会党(PSB)エドゥアルド・カンポスの両党首が7日夜、リオのレストランで極秘で会食を行い、14年の知事選で多くの州で連立を組み、労働者党(PT)候補に共に対抗することを確認しあった。10日付伯字紙が報じている。
両氏が顔を合わせるのは、10月5日に14年大統領選出馬を有力視されているマリーナ・シウヴァ氏が、自身の党「持続ネットワーク」(RS)の政党承認が得られなくなったことでPSBに電撃移籍してからは初めてのこととなる。
この会談は、前日6日に、PSDBの長年に渡る連立政党として知られる社会大衆党(PPS)が、14年の大統領選挙でPSBと連立を組むことを明らかにした直後のことだった。PSDB側はPPSの判断を尚早として再考を促していたが、PSDBは戦略転換を余儀なくされた。
7日の会食は、14年知事選挙での両党の連立を求めたものだ。フォーリャ紙の見解によると、その規模は27州中12州と半分近くにも及ぶと見られている。両氏はこれらの州で、どちらかの党がPTから出馬の候補と決選投票になった際に互いに支持することを約束し、PT候補を打倒することを求めている。
PSDBとPSBは、12年全国市長選の際にもいくつかの都市で連立を組んでいる。特にアエシオ氏とカンポス氏の関係が注目されたのは、アエシオ氏の膝元であるミナス・ジェライス州都ベロ・オリゾンテの市長選でマルシオ・ラセルダ氏(PSB)を擁立し、対抗のパトルス・アナニアス候補(PT)を、同州が郷里であるジウマ大統領の応援があったにも関わらず、一次投票で圧倒したときだった。
両氏は、アエシオ氏のミナス・ジェライス州と、現在カンポス氏が知事をつとめるペルナンブーコ州ではお互いを尊重しあうことも誓った。ミナス州ではまだPSDBからの知事候補は明らかにされていないがアエシオ氏はPSBの支持を求め、カンポス氏は次期ペルナンブーコ知事選でPSDB候補を立てないことをアエシオ氏に求めた。この件を受けた後、アエシオ氏は8日にペルナンブーコ州下議のダニエル・コエーリョ氏と会っているが、知事選出馬の断念を求めたことが予想されている。
だが、サンパウロ州に関しては大きな課題が残っている。PSDB側は、ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事の一次選挙でのキャンペーンの際、マリーナ氏がアウキミン氏の支持を行なうよう求めているが、RS内部の会議では7日、「アウキミン氏の支持は行なわない」と発表されていたばかりだった。またPSB内部でも、サンパウロ州でのPSDBとの連立を疑問視する声があることから、結論は持ち越しとなっている。
会談では、ブラジルの経済の低成長やジウマ大統領の再選にむけての仕事ぶりなどについての意見交換なども行なわれた。