ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | ジウマ大統領=マンデラ氏追悼式で弔辞=「ブラジルと南米での戦い刺激」=歴代5大統領が参列する

ジウマ大統領=マンデラ氏追悼式で弔辞=「ブラジルと南米での戦い刺激」=歴代5大統領が参列する

ニッケイ新聞 2013年12月11日

 ジウマ大統領は、5日に死去した南アフリカ共和国元大統領のネルソン・マンデラ氏の公式追悼式で弔辞を読み上げる世界の6人の国家元首の一人に選ばれた。同氏の追悼式にはブラジル歴代大統領5人が揃って参列した。10日付伯字紙が報じている。
 人種隔離政策「アパルトヘイト」と戦ったことで知られ、20世紀を代表する政治家の追悼式ということもあり、マンデラ氏の公式追悼式には国際的な注目が集まっている。先週末、同国の計126ある大使館はビザの発給作業に追われた。同国のマスコミ・センターは、世界各国から集まった2500〜3千人の報道陣のビザ発給申請に対応するのに最大5時間待ちの列が出来たという。
 葬儀には世界首脳が約140人詰め掛けるが、ブラジルはその中でも、存命の歴代5人の大統領、ジウマ氏、ルーラ氏、フェルナンド・エンリケ・カルドーゾ氏、フェルナンド・コーロル氏、ジョゼ・サルネイ氏の5人全員が招待に応じ参列し、注目を集めた。
 ジウマ大統領は自身のツイッターで「ブラジルは、社会と平和を求めて戦う全ての人の見本であるマンデラ氏に心をひとつにして敬意を表している」と書き、さらに「元大統領たちがひとつの目的のために集まった。これは、それぞれの違いが、ブラジルを汚すことがないということを証明している」と語った。
 米国からはバラック・オバマ大統領をはじめ、ジョージ・ブッシュ、ビル・クリントン、ジミー・カーターの4人の歴代大統領が参列。フランスからはフランソワ・オランド大統領と前任のニコラス・サルコジ氏、イギリスからはチャールズ皇太子とデヴィッド・キャメロン首相が出席した。
 ジウマ大統領は、世界の政界を代表して弔辞を読む6人の代表に選ばれた。残る5人は、オバマ大統領、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長、南アフリカのジェイコブ・ズマ大統領、インドのプラナブ・ムカルジー大統領、ナミビアのヒフィケプニェ・ポハンバ大統領となっている。
 10日の公式追悼式は、アパルトヘイト反対の民衆蜂起の場所としても知られる、ヨハネスブルクのソウェト地区にあるFNBスタジアムで行われた。ジウマ大統領は弔辞で「マンデラ氏はアフリカのパラダイム(規範)を作った」とし、さらに「ブラジルや南米での(社会正義を求める)戦いに刺激を与えた」と同氏の功績を称えた。