ホーム | 連載 | 2013年 | 第3回南米婦人会の集い=〃りんごの里〃で交流を | 第3回南米婦人会の集い=〃りんごの里〃で交流を=(1)=雷雨、停電、ものとせず=婦人らの平常心に脱帽

第3回南米婦人会の集い=〃りんごの里〃で交流を=(1)=雷雨、停電、ものとせず=婦人らの平常心に脱帽

ニッケイ新聞 2013年12月12日

再会喜ぶ熱い抱擁も

 〃りんごの里〃サンジョアキン(サンタカタリーナ州)で11月12、13の両日、『第3回南米婦人会の集い』が行われた。「中央開発株式会社(東京都新宿区)のブラジル事務所(CKC、山口達朗所長)の主催。農協婦人部連合会(ADESC、上芝原初美代表)などのブラジル組を中心に、アルゼンチン、ボリビア、パラグァイ、そして日本からも3人が参加。計65人が交流を深めた。それぞれが取り組みや現状を発表、今後の婦人部発展に繋がる意義深い集まりとなったようだ。

参加者はサンパウロ市チエテ長距離バスターミナルに、11日深夜に集合し、近隣諸国の参加者と合流するため、一路パラナ州クリチーバ市へと向かう。
夜行バスによる移動の疲れを見せない婦人らは、早速市内観光へ。W杯など国際大会に向け、建設拡大が進められる長距離バスターミナルの近くにある植物園、市立市場などを訪問した。途中雷雨に見舞われ、なんとバスが雨漏れするハプニングも。
宿泊施設を兼ね備える今回の拠点、「EPAGRI(サンタカタリーナ州農牧研究普及公社)」と、別ホテルに分かれ、ようやく腰を落ち着かせた。そしてこの日最後に待っていた災難はEPAGRIの電力不足。シャワーはお湯が出ない状態もあったようだ。
困難がまとめて降り注ぎ、ほぼ移動だけに費やした一日だったが、「こんなこともあるさ」といなす婦人らの精神力に記者は脱帽。
翌日午前8時から始まった集いの前には、国外の婦人らを温かく迎える光景があちこちで見られた。ADESCで長年、指導員を務める栖原マリーナさん(71、二世)と、開催地サンジョアキン農協組合員の婦人らでつくる「サンフジ会」の清水マルガレッチ会長らが熱い抱擁。マリーナさんいわく、「コチア解散以来、20年ぶりの再会」とか。
電力不足が続いているという同移住地。点滅を繰り返す照明のもと、各地からの現状報告が始まった。
▼  ▼  ▼
農水省による毎年の公募で、CKCが2011年から「中南米日系農業者連携交流委託事業」を行っている。目的に「移住関係国における日系農業組織の連携強化」、「技術交流」、「農業交流関係の維持・発展」を置く。取り組みの一つ、「日本農業関係者の移住地交流研修」を利用する形で、日本からの3人が参加した。(つづく、小倉祐貴記者)