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第3回南米婦人会の集い=〃りんごの里〃で交流を=(2)=各国代表者が現状を報告=熱心に耳傾ける参加者ら

ニッケイ新聞 2013年12月13日

日本からの婦人ら(左側)を温かく迎え入れ

 「成人式や沖縄相撲の角力大会、高齢者福祉事業に参加・協力し、食品提供などの活動をしている」と説明するのは、ボリビア・オキナワ移住地の比嘉シズエさん。今年入植59年目を迎え、253世帯、約900人が住む。オキナワ日本ボリビア協会の婦人部は3地区計173人で構成されている現状もあわせて報告した。
同国サンファン移住地の池田節子、浅野ミユキさんは、約750人、230世帯からなる移住地を紹介。「主な産物は水田米。1ヘクタールあたり5トンという収穫量に関心を持ったエヴォ・モラーレス大統領が今年の10月に視察へ訪れたほど」と話した。
参加者からは、著しい成長ぶりに驚きながら「染物を商品化する新たな挑戦も素晴らしい」と賞賛の声が聞かれた。
アルゼンチンからはリオ・ネグロ州の林ラウラさん。「サンジョアキン同様のりんご産地。約20家族が住んでいるが、世帯間の距離が離れており集まりは乏しい」と現状を説明した。
関係者からは「アンデス山脈の水を引き、灌漑に使うなど、うらやましい環境だが、販売ルート確立ができなかったことが障害となったのでは」「地域活性のため、次回の集いはぜひ亜国で」という声もあった。
14人が参加したパラグァイからは、婦人会連合会を代表しアスンシオンの前原なおみさんが発表に立った。3年前、全パラグァイ婦人部の会長職に就いた際、近隣諸国婦人との交流・親睦会の必要性をCKCに持ちかけたことを明かし、「早々に念願が叶って、第1回ボリビア開催が実現した。これも女性のパワーです」と力を込めた。
「婦人部加入を避ける若い世代もいる」との悩みを明かしながらも、「ママさんバレーなどをエサに勧誘している」と笑わせた。
パラナ州ロンドリーナに本部を置くインテグラーダ農協の青年部から、リビア・レジーナさんは「農協婦人部は600人の加盟。青年部としては、婦人部と連携し、女性同士の身近な付き合いによって、家庭・仕事にもよい影響を与えるべく活動している」と分析も含めた活動を紹介。
続いて、パラー州トメアスー農協婦人部の松崎マリア副部長は、貧困層への慈善活動、直売所など婦人らが活躍する場が確保されていることを挙げ、積極的な活動の様子を伝えた。「なんでもない家庭のおかずや農産物が売れて、主婦たちは販売活動に大忙し。ADESCにも負けない」と意気込みを見せた。
活気のある地区もあれば、そうでないところも。逆境を笑いに変える、親身になって相談にのる、そんな部分が婦人パワーの真髄だろう。
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1974年、りんご産地としてサンジョアキン市への入植が始まる。当初は、コチア産業組合中央会が主体だったが解散となり、残された生産者によって「サンジョアキン農協組合」が結成される。今年で20周年となり、来年の入植40年と合わせ節目の時期を迎えている。組合の日系人は95%に上り、彼らによって主にりんご、梨、ワイン用のブドウが生産されている。(つづく、小倉祐貴記者)