ニッケイ新聞 2013年12月18日
14年大統領選への出馬意欲を見せていた民主社会党(PSDB)のジョゼ・セーラ氏が16日、自身のフェイスブックで、PSDBが早急に党首のアエシオ・ネーヴェス氏を正式な大統領候補として公表するべきだと綴った。17日付伯字紙が報じている。
セーラ氏は「質問していただいた友人の質問に答えよう」と前置きした上、「党幹部の大半が望んでいるように、(PSDBは)アエシオ・ネーヴェス氏を大統領選を争う候補として一刻も早く確定すべきだと思う」と記した。そして「(2002年、10年に続いて)私をもう一度大統領候補にとの願いを、私自身やアンケートに対して表明してくださった方に感謝したい」と語った。
この声明は、フェルナンド・エンリケ・カルドーゾ元大統領が15日にエスタード紙に対して「(候補者は)逆境に面しても、ゲームを変えられる人物が良い」「リスクはおかしても、決しておかしな選択ではない」と語った直後に出されたものだった。
PSDB内では、14年の大統領選に過去に2度出馬して敗れたセーラ氏ではなく、同氏より約2世代若いアエシオ氏を推そうと早くから準備を進めていた。カルドーゾ氏本人もアエシオ氏を強く推薦したひとりで、11月初旬にはアエシオ氏本人と共にサンパウロ州庁舎にジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事を訪ねて会合を開き、14年の選挙について話し合っていた。
セーラ氏はPSDBでの立場の弱さを自覚しつつも、社会大衆党(PPS)からの「党移籍しての大統領選出馬」の誘いを10月初旬に正式に断り、PSDBに残留した。そんなセーラ氏に対し、アエシオ氏も大統領候補を党内選挙で決めることを提案していた。
だが、セーラ氏は2週間ほど前から、同氏がサンパウロ州知事(2007〜10年)だった時代の副知事だったアルベルト・ゴールドマン氏をはじめとした身近な人物に出馬断念をもらしていたという。「セーラ氏は自身の意思で決めた」とゴールドマン氏は語り、ジュタイ・マガリャンエス・ジュニオール下議は、「来年3月まで結論を持ち越すことも出来たのに、党のことを思った潔い決断だ」とセーラ氏を称えた。
セーラ氏の14年選挙での立場だが、上院議員か連邦下議かの出馬が有力視されている。目下のところセーラ氏は、1991年からサンパウロ州上議に就いているエドゥアルド・スプリシー氏(労働者党・PT)に対抗できるPSDB内で唯一の対抗馬と見られている。