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サッカー全国選手権=ルーザが違反で2部降格=フルミネンセが逆転繰上げ

ニッケイ新聞 2013年12月18日

 サンパウロ市のサッカー・クラブ、ポルトゲーザが16日、全国選手権終盤での選手起用違反による勝ち点減点で2部降格、リオの名門フルミネンセ繰上げとの判決がスポーツ高等裁判所でくだり、波紋を広げている。17日付伯字紙が報じている。
 〃ルーザ〃の愛称で知られるポルトゲーザは、11日と15日に行われた全国選手権の試合で、出場停止処分中のミッドフィールダー、エヴェルトンを出場させ、1勝1分を記録した。その結果、チームは勝ち点48点で12位となった。
 だが、最終戦直後に違反が指摘され、スポーツ裁判所に訴えられた。16日の裁判では予想通り、5対0でルーザの違反が決まり、ルーザは1勝分の勝ち点(3点)と違反による減点1の計4点が減点され、勝ち点44で17位に降格、100万レアルの罰金も言い渡された。11位だったフラメンゴも同様の違反発覚で4点減点となり、勝ち点45で16位に落ちたが降格を免れた。
 一方、この判決により、17位で降格になるはずだったフルミネンセ(46点)は繰り上り、降格を免れた。
 この件に関し、ルーザ関係者やファンからは憤りと嘆きの声が起きている。ルーザのマヌエル・ダ・ルパ会長は「10年にフルミネンセが全国選手権で優勝した年に同様の違反があったのに優勝は剥奪されなかった。今回の件も、もしフルミネンセが逆の立場だったら降格されなかった」として一般裁判へ上告すると宣言した。
 ルーザはコリンチャンス、パルメイラス、サンパウロの「サンパウロ市3強」には及ばぬものの93年の歴史を誇る名門だ。ここ10年は2部がほとんどだったが、この2年は1部で健闘していた。
 一方、フルミネンセはヴァスコ・ダ・ガマと共に2部落ちになるところで「リオの名門が二つも」と権威の失墜が叫ばれていたが、首の皮一枚でつながった。