ニッケイ新聞 2013年12月18日
写真=聖南西林間学校に臨んだ生徒たち
聖南西教育研究会(福沢一興会長)主催の第20回聖南西林間学校が9〜11日、コロニア・ピニャール文化協会会館および青年図書館にて行われた。毎年この時期に行われる林間学校には、聖南西地区の日本語学校における、12〜15歳の生徒が参加する。今年は8校から64人の生徒が集まり、教師や日語校役員ら総勢約90人が賑やかに過ごした。
半年以上前から同地区教師が計画、準備してきたこの3日間には様々なプログラムが組まれた。暗闇の中での肝試し、オリエンテーリングやソフトバレーボール大会や、花笠音頭の花笠を各自で作るなど普段の学校活動にはない体験を行った。
今年は「プロジェクト・アドベンチャー」という新しい取り組みも試された。色々なゲームを体験しながらルール、約束事を決めグループ活動に生かしていくことを目的として、日本でも学校や企業・自治体の新入社員研修などに取り入れるなど普及が広がっているという。
3日間を通して生徒達に考えさせ、初めは空白が目立っていた記入用の巨大画用紙も、進むにつれ「わがままを言わない」「あきらめない」など次々に書き加えられ、閉校式にはどの班もぎっしりと埋まっていた。
教師は「子供達に何でも教えてしまいがちな昨今だが、子供達自身で考え、話し合い、気づき、見つけ出させるようになってほしい」と、子供自らが考えることの重要性を説いた。
生徒同士の交流を目的とする林間学校などの地区行事を行うのは、教師にとっては大変に手間がかかる。だが、生徒が交流を通して団体行動、集団生活に大事な事を学ぶ場であり、教師らはそれを重視して毎年継続している。