在サンパウロ日本国総領事館(福嶌教輝総領事)は11日、総領事公邸で国費留学生OB会(ABMON)設立20周年を祝うカクテルパーティーを行った。日本政府(文部科学省)奨学金制度によって留学した国費留学生の有志によって1993年に設立されたOB会で、今年10月に20周年を迎えていた。
挨拶に立った山根英太郎ABMON名誉会長(サンパウロ州総合大学工学部教授)は、「設立に際しては田中克之総領事(当時)の力添えがあった」と話し、日本政府のこれまでの支援に謝意を示した。
福嶌総領事は席上、今期の国費留学生の合格者が過去最大の29人であったことに触れ、「来年度も今期を上回る優秀な学生が日本の大学等で勉学することに期待する」と話したほか、国費留学生の選考会の実施にあたり、試験会場の提供等で、同会の協力を得ていることに改めて感謝の意を表した。
サンパウロ州総合大学からはセグラド副学長が出席、日伯の二国間関係の重要性について述べた。今年11月、南米において初めて実施された「東大フォーラム」の開催場所として、チリの大学と並んで同大学が選ばれたことにも触れ、「光栄に思う」と話した。
カンピーナス州立大学からはコルテス副学長が参加し、「両国の学術交流がますます発展し、ブラジルからだけでなく、日本からもより多くの学生が当地の大学に留学してくれることを望む」と挨拶した。
式典には、サンパウロ州総合大学等の大学教授を中心に約50人の会員が参加、久しぶりの再会に話を弾ませた。