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南スーダンの騒乱悪化?=ブラジル政府もブラジル人の安否懸念

ニッケイ新聞 2013年12月21日

 アフリカ大陸で最も新しい独立国家である南スーダンで、クーデター騒ぎに関連すると見られる軍事衝突が15日夕から深刻化しており、ブラジル政府が、国連の平和維持活動ために現地に派遣されている軍警らを含むブラジル人の安否を案じている。
 現地での軍事衝突は、7月に解任されたマシャル元副大統領を支持するニエル族の軍隊と、キール大統領の指揮下にあるディンカ族主体の政府軍の衝突といえる。15〜19日の衝突による死者は約500人との情報もあり、19日には反政府勢力が首都ジュバに近いジョングレイ州ボルを制圧した。同市では戦闘が続き、激しい砲撃にもさらされているとされ、死者や負傷者と共に、軍事衝突開始以来10万とも伝えられる自宅を捨てて避難する住民の数が更に増えそうだ。
 南スーダンには国連の平和維持活動(UNMISS)に参加している外国人兵士や警官も約8千人おり、その中には国連から表彰されたブラジル人軍警らも含まれている。また、首都にあるUNMISSの基地には女、子供を中心とする住民約1万人が避難している。
 また、19日には、ジョングレイ州アコボの国連軍基地にニエル族の若者の集団が侵入し、インドからの兵士3人を殺害する事件も発生。同基地内にはディンカ族住民約30人が逃げ込んでおり、ライバル部族を脅かそうとした若者達が兵士達に銃を向けたと思われる。同事件後、インド兵は別の基地に移された。
 同国の首都ジュバにはUNMISS関係者以外にも、人道団体関係者やボランティアなど多数の外国人がいるが、16日以降、同国内の状況は内戦直前との見方は国際社会に広まっており、18日までに米国が外交官ら120人を国外退去させ、英国も外交官や一般市民の一部を国外に脱出させた。ブラジル政府も、ブラジルからの派遣兵や警官らとの連絡が取り辛くなっており、現地の状況に記を揉んでいる。国外退去の場合、ジュバからは航空機が発着できない状況のため、退去時にはウガンダまで移動してからブラジルに向かう必要がある。
 ブラジルから派遣されている軍警のレオナルド・サンチアーナ中佐によると、連邦直轄区から派遣された軍警のメリッサ・ロッシャ大尉から17日、国連軍の傍のホテルに武装した賊が押し入って宿泊客の所持品を強奪する事件が起きており、現地の兵士らが命の危険にさらされている部族の人々の保護に当たっているとの連絡が入った。20日現在、同国内の戦闘のために国連関連施設に非難した住民は約3万4千人に上っているとの情報も入っている。
 同国にはアフリカ連合の派遣団が入って調停を試みているほか、国連安全保障理事会が同国に関する緊急会合を開始。同国大統領からの要請を受け、ウガンダ軍が派兵されたとの情報もあり、ブラジル外務省やニューヨークの国連本部に詰めているブラジル人の平和維持活動従事者らも、同国の動向から目を離せない状況だ。

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