ニッケイ新聞 2013年12月25日
経費削減のため在ベレン総領事館を閉鎖し、出張駐在官事務所にすることが日本で閣議決定され、2月初旬、外務省中南米局の清水亨南米課長が現地を訪れて説明会を開いたが、「移民軽視」「伯政府から低く見られる」「経済的にも不利益が大きい」と地元の日系社会は猛反発、反対署名運動を繰り広げた。
反対運動は日本政府関係者への嘆願書提出に発展し、パラー日系商工会議所の山田フェルナンド会頭の働きかけで、6月末に山田氏、西森ルイス、飯星ワルテル両下議、生田勇治・汎アマゾニア日伯協会会長が訪日し、麻生太郎副総理、河村健夫衆議らに陳情。その結果、政府は駐在官事務所ではなく「領事館」への格下げに変更した。
同総領事館はアマゾン地域への移住が始まった5年後の1934年、最初は領事館として設置され、45年〜52年は一時閉鎖、55年に総領事館に格上げされた。