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フォルサ集会=痛烈なジウマ批判大会に=アエシオが大統領徹底攻撃=前夜の政見放送を元に=カンポスも厳しい言葉放つ

「労働者の日(メーデー)」の1日は全国各地で、恒例の労組集会が行われた。大統領選出馬が有力視される野党候補のアエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)とエドゥアルド・カンポス氏(ブラジル社会党・PSB)はサンパウロ市でのフォルサ・シンジカルの集会に参加し、ジウマ政権への批判を行った。2日付伯字紙が報じている。

今年のメーデーの労組集会は選挙年ということもあり、例年以上の熱気に覆われたが、とりわけサンパウロ市北部カンポ・デ・バガテッレ広場でのフォルサの集会には100万人(軍警発表は25万人)が参加し、野党勢力によるジウマ政権批判の場となった。その中心となったのは、昨今の世論調査でジウマ氏との支持率の差を縮めはじめたアエシオ氏だった。
アエシオ氏は、4月30日夜にジウマ大統領が行ったテレビ、ラジオでの政権放送について批判した。大統領はそこでボウサ・ファミリア支給の基準額を10%増やすこと、2015年からの所得税の納税表の設定を4・5%ずつ上げること、2016年以降も最低賃金を上げつづけることを約束した。
アエシオ氏は「大統領は国民に、ボウサ・ファミリアの支給基準額を10%上げると国連が人間らしい暮らしが出来る最低額とする〃1日1・25米ドル〃に達すると言ったが、それは嘘だ。そうなるためには〃1日83レアル〃でなくてはならないが、大統領の策だと77レアルにしかならない」とし、対策が不十分であるとした。
また、ジウマ大統領は放送内でインフレやペトロブラス問題などで野党側が攻撃しているが「状況が悪くなればそれだけ騒ぐだけ」として野党側を批判したが、アエシオ氏は「野党批判のためにテレビ放送を利用するとは」と言って批判した。
アエシオ氏はさらに「労働者と対話を持ちたいなどと言いながら、今日この場に来てなぜインフレが再燃しているのかの説明をしようとはしない」とジウマ氏を批判した。フォルサの集会に連邦政府から出席したのはマノエル・ディアズ労働相だけだった。
また、フォルサの会長(現休職中)で新党の連帯(SDD)党首のパウリーニョ氏も「我々の給料が高いと思っているのはあの女性だけだ」と観衆を煽り、ジウマ氏を批判した。SDDは大統領選でアエシオ氏の支持に回るとされている。
カンポス氏もその後に会場に到着し演説を行った。同氏の演説は手短に行われたが、「ブラジルは今、間違った方向に進もうとしている」として現政権を痛烈に批判した。
一方、最大労組の中央労組(CUT)の集会はサンパウロ市中央部アニャンガバウーで行われたが、参加者は8万人(軍警発表3千人)に止まった。CUTは労働者党(PT)との関係が強いが、演説の最中にジウマ大統領の名が出ると聴衆から野次が飛ぶ一幕が見られ、フェルナンド・ハダジサンパウロ市市長(PT)は演台にさえ上らなかった。