09年にはネイマール選手(ブラジル代表選手、現スペイン・バルセロナ)も出場していた〃プロサッカー選手への登竜門〃『コパ・サンパウロ(Copa Sao Paulo Hitachi de Futebol Junior)』(サンパウロ市杯)に、日本からの招待チームとして柏レイソル(以下柏)の19歳以下の選手で構成される選抜チームが出場している。ユース年代としてはブラジル最大の規模を誇る大会で、数々の代表スター選手を輩出してきた。W杯の年だけに余計に気合の入った本場ブラジルで、輝きを見せる日本人選手は現れるのか。この大会で開眼した選手から、未来の日本代表が生まれるかもしれない。
同大会への日本チームの参加は、1994年の名古屋グランパス、翌年の20歳以下日本代表、96年のヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)に続く18年ぶり、4チーム目。柏の前身チーム(日立製作所サッカー部)の母体である日立製作所が、今大会の冠スポンサーとして協賛していることから出場が決まったようだ。
出場するチームは、柏の下部組織のうち高校生年代にあたるU18チームの選手を中心に、昨年高校を卒業しトップチームに昇格した19歳のプロ選手などで構成される。U18チームは、2012年の全日本クラブユース選手権大会で優勝するなど、近年優秀な成績を残しており、チーム出身者から日本代表選手も輩出している。
今大会には104チームが26グループに分かれて参加する。3日から始まり、柏はサンパウロFC、バルエリ、アウト・エスポルチと共にW組に入った。それぞれと3、6、9日に対戦する。会場は全てサンパウロ州バルエリ市のアレーナ・バルエリ。
順当にいけばW組1位で通過するのは、練習設備施設が充実していることで有名なサンパウロFCの可能性が高い。グループ2位となっても、全グループを通じて2位での通過枠は成績上位6チーム分しかないため、より多くの勝ち点を稼ぎ、得点を挙げる必要がある。上位進出のためには一敗も許されない厳しい大会方式だ。
昨年U18を卒業し現在はトップチームでプレーする木村裕選手(19、千葉)は、2日にグローボ・エスポルテのインタビューに応え、「レベルの高い選手達とプレーできることをうれしく思うし、彼らをレイソルのサッカーで倒したい」と力強く話した。
サンパウロ市誕生を顕彰して開催される大会だけに、460年の節目の杯を手にするのはどこか。もしもサンパウロ市誕生記念日の25日に行われる決勝まで柏が残れば、日本にとっても記念すべき大会となる。